登山用サングラスの選び方

メガネのジンノはメガネ・サングラスでより快適な登山・トレッキング・アウトドアライフを提案しています。

 
自分の脚で歩いてこそ見ることができる風景・感じることができる空気を求めて多くの登山客が山登り・トレッキングを楽しんでいますね。
眼鏡専門店のスタッフ(登山・アウトドア大好きスタッフ)から登山の服装・ファッションに合わせて、しかも機能的なサングラス・眼鏡選びについて解説します。
 

標高と紫外線

標高が1000メートル上がれば紫外線量は10%増加します。北アルプスの紫外線レベルは九州南部の紫外線レベルとほぼ同じです。
紫外線が眼に与える影響を解説しますと、波長が短い紫外線(UV-B)は眼の表面を日焼け(=軽いやけど)させる恐れがあります。スキーや登山を楽しんだあと、帰る頃から目がコロコロして砂が入ったような痛みを感じた場合は"眼のやけど"ですので「眼のUV対策」が不十分であったと考えられます。
雪山の場合は雪面の反射が80%になりますので反射する力の強いUV-Bによる雪目(角膜炎=眼のやけど)に注意が必要です。
 
もうひとつ波長が長い紫外線(UV-A)は長年の蓄積で眼の中の水晶体を濁らせる恐れがあります。白内障です。
UV-Aは標高の高さが光線の強さに比例しますので森林地帯を越えた標高での活動に注意が必要です。
いまや白内障は眼内レンズを入れることで簡単に治療できますので必要以上に恐れることもないでしょう。しかし、防げるならば防ぎたいものですね。

 

標高2800mの青空

 
紫外線・可視光線は疲労を感じさせる要因になっているとの指摘もあります。疲労感は深い睡眠を誘い体の疲労をリセットする役目を果たしていますので必要な要素だと思います。が、山道の途中では疲労感を感じたくないものですね。心地よく景色を楽しむためにも身体の科学を利用しても良いかもしれません。服装同様に眼の紫外線(UV)対策にはサングラスの着用が最も効果的です。

 
サングラスをしていない場合、帽子のつばが広いものを着用しても地面や空気中のチリ・水分の反射によって紫外線は眼に入ってきますので注意が必要です。白っぽいガレ場の照り返しはかなりきついとお考えください。

 

ブラウン系レンズカラーは視界がクッキリします

 

サングラスレンズの選び方

・UVカットのレンズ素材であること
登山用品として考えるとレンズの色の濃さには関係なくUVカットレンズであるかどうかを確認しましょう。今のレンズは無色透明のレンズでもUVカットのレンズがありますので。逆に色が濃いレンズがUVカットであると勝手に思い込まない方がよいでしょう。UVカットサングラスの品質表示に最も厳しいのはヨーロッパ。次いでアメリカです。

 


・レンズの色を暗くしすぎない
日本人の瞳の色を考慮に入れますと可視光線透過率が30%程度のものが全天候型と言えます。暗すぎるレンズは森林帯での歩行に不向きです。また、逆に明るすぎる状態では体が疲労を感じる状態になりやすく持久力が求められる登山・トレッキングにマイナス要因をもたらします。
山のマナーの挨拶がしやすい・されやすい為にも相手から目が見えるサングラスにする方が増えています。
 
・顔の側面から光(紫外線・UV)が入り込まない形状であること
通常のメガネとは違って紫外線対策にはこめかみ付近からの光の侵入に気をつけます。
 
・レンズの色による特徴
(グレーのレンズ) 景色の色を忠実に見ることができます。写真撮影を目的とした登山にはグレーが無難でしょう。
グレーは視覚から感じる体感温度が下がって感じますので気温が高い夏山での行動にも最適です。視力矯正を目的としたレンズには調光レンズ(紫外線量によって色の濃さが変化するレンズ)もお勧めです。


(ブラウンのレンズ) 景色の陰影・コントラストを強調します。ブラウンは視覚から感じる体感温度が上がって感じますので気温の低い冬・春・晩秋の行動に適しています。コントラストが高いことからトレイルランニングに適しています。
晴天時の雪面歩行にはブラウンの偏光レンズが最適です。


(グリーンのレンズ) 緑色のものを強調することから「癒し」効果が高いレンズカラーです。のんびり低山や里山ハイキングに使うと樹木の新鮮な緑色を感じられるでしょう。視覚からの体感温度は下がる方ですので夏山に向いています。


(ブルーのレンズ) 視覚からの体感温度が最も下がる色ですのでクールダウン効果は大きいです。反面、コントラストが鈍りますのでアクティブなアウトドアの活動にはあまり適していません。


(イエローのレンズ) 霧の中で視界が冴える効果があるため射撃・狩猟用として活用されています。悪天候に備えて持っていると心強いです。晴天時の常用には適していません。


(ピンクのレンズ) 悪天候の雪山で視界を確保するためにゴーグルなどでよく採用されているレンズカラーです。木陰での見え方が優れていて集中力が維持できる色としてスポーツビジョンに取り入れられているレンズカラーです。トレイルランニングに適しています。


 
 

OZNIS 登山モデル

 

 サングラスフレームの形状について

・顔の側面から光(紫外線・UV)が入り込まない形状であること通常のメガネとは違って紫外線対策にはこめかみ付近からの光の侵入に気をつけます。

 
・視野が広く取れること。特に足もとの視野の遮りがないこと
景色を楽しむうえでも視野の遮りのないサングラスで大自然を感じていただきたい!そして足元の安全にも一役買いますので視野の広いサングラスを選びます。
・ずり落ちにくいこと。壊れにくいこと
ある著名アルピニストにサングラスを選ぶ基準を聞いたことがあります。彼は「壊れないもの!」と即答でした。極限の状態では道具がその役目を純粋に果たすことのみが求められる機能だそうです。またトレイルランニングをしている方には必須条件でしょう。
・顔の骨格に合っているもの
レンズと顔が接触していたり近すぎる場合は歩行の体温上昇でレンズが曇ります。まつ毛がレンズに触れてしまう場合もレンズが汚れて視界を不良にします。極端に離れすぎていると紫外線対策になりません。専門スタッフに相談して試着して選びます。調整可能なサングラスは専門スタッフが調整します。調整不可能なサングラスや試着しない選び方は避けたほうがよいでしょう。

 

RUDY 登山モデル

 
山は良いですね!日常の街の喧騒を離れて自然を全身で感じられますし、衣食住すべてが非日常です。そこに立っている登山者も景色の一部分になっていることにお気づきですか?

 
山にふさわしくない服装の人がいれば周りの皆が興ざめですね。メガネ・サングラスも同じです。山のファッションに合わせないとダメです。登山用品として考えた方がよいでしょう。
普段の日常のメガネ・サングラスと登山・トレッキングを楽しむメガネ・サングラスに求められるデザインや機能性は違いますから。
メガネやサングラスを変えるだけで服装と同様にパーティーの見た目、記念写真の景色も大きく変わるでしょう。 山で過ごす楽しいひと時を「山のオシャレ」で盛り上げていただきたいですね!

 
 
 
 

 スタッフの登山レポート

準備は万全でしたが、登山道に入ってから1時間で戦意喪失しました。途中の休憩ポイントに目論んでいた杓子平までは、標準コースタイムであと3時間かかる見込みです。立ち止まって休憩しては足の疲労をごまかして2時間経過すると少し気持ちに余裕が出てきました。すごく助かったのはほぼ同じ時間に登り始めた、私と同じソロの登山客が居たことです。「この笠新道は初めて」と聞きましたが、登り方を知っているのでしょう。牛歩の様な歩みで確実に進んでいくスタイルは、勢いよく飛ばして疲れたら座り込んで休憩している私と対照的で、ウサギとカメの話を思い起こしていました。私の場合は油断ではなくスタミナ切れなのですが・・・登りではストックを使わず確実な歩みを続けることを見習いました。
何とか彼の背中をペースの目標にして杓子平までたどり着けました。
 
杓子平からガスが出てきて、目当ての星空撮影に暗雲が立ち込め、笠ヶ岳山荘のテント場に到着した時はすっかりガスに覆われて諦めていました。夕食を手短に済ませたら明るいうちにシュラフの上で寝落ちして、肌寒さを感じて目を覚ますとあたりが暗くなっていたので時間も確認せず寝してしまいました。
夜中の12時にテントのばたつく音で目が覚めて、風が出てきたのでもしやと思い外を覗くと雲が切れかかっていました。あわてて撮影機材をセットして外へ飛び出せば息をのむ星空に感動しました。撮影開始から1時間経過した頃、再び雲がかかってきて星は見えなくなり心静かに眠りに付きました。
下山の笠新道はうわさ通りの膝に厳しいルートで、ラスト1時間は膝の痛みに耐えながらの苦行そのものでした。
2015年9月初旬